期間限定『ウソ恋ごっこ』

「さあ、食べるぞ」


「うん……」


すっかり食欲が失せちゃったけど、このアメーバーは責任持ってあたしが食べないとね。


ご飯とお味噌汁を用意してテーブルに運ぶと、先輩のお皿とあたしのお皿が逆になっているのに気がついた。


交換しようとしたら先輩が止めた。


「お前は俺が作ったのを食べろ。俺はお前が作ったオムレツを食べるから」


「え? いや、それはだめだよ!」


好きな男の子に、自分のこんな失敗作を食べさせるわけにいかない。ひたすら恥ずかしいし、もしも先輩がお腹を壊したら大変だ。


「これはあたしが食べるよ」


「いいから」


お皿に伸びたあたしの手に先輩の手が重なった。


すごく大きな手の感触に心臓がキュッと跳ねる。女の子とはぜんぜん違う太い指がすごく異性的で、抱きしめられたときと同じくらいドキドキした。