「さあ、そろそろレッスンを開始しようか。やるべきことをやらないとな」
「あ、はい」
先輩に両手で優しく肩をポンポン叩かれて、我に返った。
そうだ。レッスンのこと忘れてた。気を引き締めないとすぐに先輩との恋人ごっこに夢中になってしまいそう。
いそいそとエプロンを身に着けながら、さっきの真央ちゃんの言葉が脳裏をよぎる。
『ねえ、美空。後で後悔しない? 余計につらくならない?』
……正直、それが一番怖い。夢中になり過ぎたらダメ。ちゃんとセーブしないと自分で自分の首を絞めることになる。
そう自分に言い聞かせて先輩と向き合うと、先輩は優しく微笑んでいる。
しばらく見つめ合っていたら、なんだか改めて恥ずかしさを感じて、あたしはモジモジとうつむいた。
体の奥から温かい幸福感がじわじわ生まれて、どんどん全身に広がって、気がつくと勝手に顔が笑ってる。
今にも体が浮き上がりそうになりながら、心の中で繰り返しつぶやいた。
あたしたちは恋人同士だ。先輩はあたしを好きなんだ。あたしたちはお互いを想い合っているんだ!
「あ、はい」
先輩に両手で優しく肩をポンポン叩かれて、我に返った。
そうだ。レッスンのこと忘れてた。気を引き締めないとすぐに先輩との恋人ごっこに夢中になってしまいそう。
いそいそとエプロンを身に着けながら、さっきの真央ちゃんの言葉が脳裏をよぎる。
『ねえ、美空。後で後悔しない? 余計につらくならない?』
……正直、それが一番怖い。夢中になり過ぎたらダメ。ちゃんとセーブしないと自分で自分の首を絞めることになる。
そう自分に言い聞かせて先輩と向き合うと、先輩は優しく微笑んでいる。
しばらく見つめ合っていたら、なんだか改めて恥ずかしさを感じて、あたしはモジモジとうつむいた。
体の奥から温かい幸福感がじわじわ生まれて、どんどん全身に広がって、気がつくと勝手に顔が笑ってる。
今にも体が浮き上がりそうになりながら、心の中で繰り返しつぶやいた。
あたしたちは恋人同士だ。先輩はあたしを好きなんだ。あたしたちはお互いを想い合っているんだ!