期間限定『ウソ恋ごっこ』

醜いとか鏡を見ろとか、女の子に言う言葉じゃないよ!


きっと自分が生まれつき綺麗な顔だから、綺麗に生まれなかった人間の気持ちがわからないんだ。


いくらイケメンだからって、こんな人が黒鳥と呼ばれて、もてはやされるなんて間違ってる!


「俺が言ってんのは容姿のことじゃねえよ。内面のことだ」


「どっちも初対面の他人から、けなされたくありません! それにあたしが追いかけてるのは伊勢谷先輩であって、あなたじゃありません! あなたにどう思われようが嫌われようが、痛くも痒くもありませんから!」


「本当にギャーギャーうるせえな。女って」


「なんだとー⁉︎ 今度は男尊女卑……って、どこ行くんですか⁉︎」


「帰る」


「はあ⁉︎」


人が話している最中だっていうのに、先輩はあたしにクルリと背を向けて歩き出した。


「俺だってお前には興味も用もねえよ。だから帰る。なにか文句があるか?」


「文句って……!」


ありすぎて、なにをどうツッコめばいいのかわかんないよ!


会話が通じないのは、むしろそっちの方じゃん!