期間限定『ウソ恋ごっこ』

口をギュッと閉じて、眉間に浮かぶシワを抑えようと懸命に努力しているあたしに、先輩はズケズケ言い続ける。


「これだから、男の後を追っかけ回してるような軽い女は嫌なんだよ。いくら迷惑だって言っても聞かねえし、理解する頭もないんだからな」


暴言のボルテージは上昇中。あたしのお腹のムカムカ指数も上昇する一方だ。


でも我慢だ我慢。ここは我慢のしどころ。


人間、辛抱が一番大事って、おばあちゃんもよく言ってた。


あたしは、不利な相手にケンカを売るようなバカじゃないもんね。


そうだよ。決してケンカなんか、ケンカなんか……。


「お前も、ちゃんと鏡を見ろ。そしていい加減、自分の醜い姿に気づけ」


ケンカ上等だーーーー!


「ちょっと! そっちこそいい加減にしてください!」


あたしは片足で地面をダンと踏み鳴らして叫んだ。


「言っていいことと悪いことの区別もつかないんですか⁉︎ 女の子の容姿をけなすなんて、最低です!」