期間限定『ウソ恋ごっこ』

「美空ちゃんのおかげで、俺はやっと素のままで生きていけそうな気がする。これって、すげえ進歩だよな。好きな女の子と両想いってのは、こんなにすごいことなんだな!」


伊勢谷先輩が放った『両想い』って単語を聞いて、思わず声を上げそうになった。


両想い? 両想いって、誰と誰が?


話の流れから察するに、あたしと先輩のことを話しているようだけど……え?


え!? は!?


あたしと伊勢谷先輩が両想い!?


「今度のお弁当係の一件が済んだら、美空ちゃんが俺の彼女だってことをちゃんと周りに公表するよ。いつまでも隠していたら美空ちゃんが可哀そうだし」


プチパニックしている最中の頭に『彼女』なんて言葉までもが突き刺さってきて、さらに混乱した。


彼女!? あたしが伊勢谷先輩の彼女!?


いつの間にあたしが先輩の彼女になったの? あたしたち、付き合ってないのに!