「お願いですから放してください」
「いーやーだ。なんで放さなきゃならないの? 美空ちゃんは俺のこと好きなんでしょ? なら抱きしめてもいいじゃん。……うひゃおぉ⁉︎」
急に伊勢谷先輩が変な声を上げて、あたしからパッと離れた。
「こら、彬! いきなり脇腹コチョコチョすんなよ!」
「いきなり女子に襲いかかるな。変質者め」
聞き慣れた静かな声に心臓がドクンと高鳴った。近藤先輩だ……。
密かにあたしを悩ませている張本人の気配をすぐ後ろに感じて、全身に緊張が走る。
昨日の記憶が映画のように脳裏に浮かんで、勝手に顔が赤くなった。
振り向いて近藤先輩の顔を見るのが怖い。けど、このままずっと背中を向けているわけにもいかないし……。
覚悟を決めてゆっくりと振り返ると、先輩たちが向かい合って元気に言い合いをしている。
近藤先輩の目がこちらを向いていないことにホッとしながら、その整った横顔をこっそり見上げた。
「いーやーだ。なんで放さなきゃならないの? 美空ちゃんは俺のこと好きなんでしょ? なら抱きしめてもいいじゃん。……うひゃおぉ⁉︎」
急に伊勢谷先輩が変な声を上げて、あたしからパッと離れた。
「こら、彬! いきなり脇腹コチョコチョすんなよ!」
「いきなり女子に襲いかかるな。変質者め」
聞き慣れた静かな声に心臓がドクンと高鳴った。近藤先輩だ……。
密かにあたしを悩ませている張本人の気配をすぐ後ろに感じて、全身に緊張が走る。
昨日の記憶が映画のように脳裏に浮かんで、勝手に顔が赤くなった。
振り向いて近藤先輩の顔を見るのが怖い。けど、このままずっと背中を向けているわけにもいかないし……。
覚悟を決めてゆっくりと振り返ると、先輩たちが向かい合って元気に言い合いをしている。
近藤先輩の目がこちらを向いていないことにホッとしながら、その整った横顔をこっそり見上げた。


