あたしはますます困って、とりあえずちょっと笑ってみた。


「なにかあった前提なの?」


「だって今日の美空、おかしいよ。朝からため息ばっかりついてるし」


「え? あたし、ため息なんてついてた?」


そんなつもりはぜんぜんなかったから、ビックリして聞いたら真央ちゃんが呆れ顔になった。


「自覚なし? そりゃ重症だわ」


「ごめん」


あたしは素直に謝った。


朝から隣で深呼吸みたいに何度もため息なんかつかれたら、さぞかし鬱陶しかったろう。


「べつに謝んなくていいよ。悩み事があるなら、誰でもため息くらいつくでしょ。でもまた秘密を作られるのは嫌だから、なにがあったのか話して」