期間限定『ウソ恋ごっこ』

「そんな言い訳で美空に許してもらえると思っているんですか? わざと足を引っかけたくせに」


真央ちゃんの声が、なんとなくほだされた感じの空気を横からひっくり返した。


折原先輩がムッとした表情を真央ちゃんに向ける。


「しかたないでしょ? この子、あたしをムカつかせたんだもの。当然の報復よ」


おい! 謝罪しに来たんじゃないんかい!


というあたしの心のツッコミを、真央ちゃんが正確に代弁してくれた。


「謝るんなら頭のひとつも下げたらどうですか? なんなら土下座してもらってもいいですよ? どっちにしろ絶対に許さないけど」


前言撤回。あたし、さすがにそこまで要求してない……。


「あなたには関係ないでしょ。これは、あたしと佐伯さんの問題なんだから」


関係ないと言いつつ、折原先輩はもうあたしなんかそっちのけで、真央ちゃんとガッツリ向き合っている。


真央ちゃんの方も、ケンカ上等と言わんばかりに一歩前に進んで先輩と対峙した。