期間限定『ウソ恋ごっこ』

「真央ちゃん、どうかしたの?」


「折原先輩がこっちに戻って来る」


「え!?」


ビックリして振り向くと、たしかに折原先輩がひとりでこっちへ向かって走って来る。


なに? まだなんか用があるの? 頼むからもうこれ以上の面倒はごめんだよ!


「佐伯さん!」


あたしに向ってまっしぐらに駆けてきた折原先輩が、目の前で立ち止まって話しかけてきた。


あたしは精いっぱい胸を張って、小さい声で返事をする。


「は、はい。なんですか?」


「足は大丈夫?」


「……へ? 足?」


ワンテンポ遅れてから、先輩の言いたいことに気がついた。あぁ、廊下で折原先輩に引っ掛けられた足のケガのことか。


まさか心配してくれてるの? いや、折原先輩に限ってまさかね。