終着駅は愛する彼の腕の中


「やっと気づいた? 私、初めて見た時に気付いたよ。でもその後、すごく怯えているようだったから。心配していたの」

「そうだったのか。これで話しが読めて来たよ」


 瑠貴亜はそっと席を立った。


「どうしたの? 貴方」

「いや、ちょっと気になる事がるから」


 そう言って、瑠貴亜は自分の部屋へ行ってしまった。


「ねぇお母さん。この人ね、何もやってないのに、この赤ちゃんを殺したって言われて捕まったんだよ」

「そうだったわね。・・・でも、それなら誤認逮捕なのにどうして報道されなかったのかしら? 警察の落ち度を隠した? 」

「それだけじゃないと思うよ。私が思ったんだけど。もしかしたら、私の為に報道しなかったのかもしれないって思ったの」

「え? ひまわりの為? 」

「だって、これ警察に見せた時。まだ真犯人は逮捕されていなかったから。たぶん、真犯人が私の事を狙てくるかもしれないって思ったんじゃないかな? って」

「でも、ひまわりは、この人達と話してはいないんでしょう? 」

「そうだけど。悪いことする人って、意外に周りにいた人の事覚えていたりするって聞いているよ。赤ちゃんだって平気で殺してしまう人でしょう? もし、私が目撃者だって判ったら。きっと私の事、狙ってくるって思ったからじゃないかな? 」

「そっか・・・。ノエリちゃんなら、そこまで考えると思うわ。あの子、人一倍優しい子だもの」

「うん。それでもう一つ気になったんだけど」

「え? 」

「お兄が警察官辞めたのって、確か8年前じゃない? 」

「そうね、そのくらいだったと思うわ」

「じゃあ、お兄はお姉ちゃんの事知ってたかも」