「悪」が似合わない君と。



「あ、あの!リュードーさん!?」


戸惑ったように手を引かれながら慌てているトンボ


廊下を行き来する他クラスの連中

そいつらの目にも入れたくない


我ながら酷い独占欲だな

まだ俺のものでもないのに…


いや、いやいや!

まだってなんだよ!まだって


なんとか冷静を保ちながら角を曲がる

見覚えのある空き教室が目に入り、そこにトンボごと入り込んだ


この前と同じ体制


前回は海達を撒くことに精一杯だったから気づかなかったけど

この体制やばくないか


視界に映る綺麗な女らしいうなじと

トンボの香り


「はあああああああっ」


状況を改めて理解し、無防備すぎるトンボの格好を見て盛大に息を漏らす


「な、なんですか?」

「お前ほんとさ…そういうの良くないと思う」


気づいてないだろ

周りの男連中の目


「無理無理、ほんと無理、色々と。なんでさぁそういう格好しちゃうかな」

「あの、似合ってなかったですか?」


そんなわけないだろ

似合いすぎて困ってるの


キャパオーバーなんですけど

頼むから俺のためにもさっさと着替えて欲しい

けどそれもなんかもったいないっていうか…


俺は何を言っているんだ