「俺も探してたよ…あの時のあの子のこと」


…え


「で、一目でお前があの子と一致した。お前はそうじゃなかったみたいですけどー」


嫌味ったらしく言われた


そ、それは

も、申し訳ねぇ


「すみません…」

「ま、俺自身見た目もだいぶ変わってたしな」

「あの時の怪我は大丈夫でしたか?」


こんな質問絶対するだけ無駄だと思うけど

だってきっと、もっとすごい怪我とかしてそーだし


「…ああ、おかげさまで…」


それだけ答えてくれた


「あの時の猫どこ行ったんでしょうね」

「…多分誰かが拾ってくれたんだろ」

「…ですね」

「大丈夫だろ、度胸はありそうだしさ」

「ふふ、そうですね!」


それからはあの猫のことを話しながら


2人で静かな廊下を歩いた


ゆっくりと歩く私に合わせてくれた