「…雨の中、わざわざ捨てられた猫に傘さしてやって自分が濡れてた奴なら知ってる」


え、誰それ…



え?


雨の日?

かさ…


え?



「ボロボロのダンボールに敷き詰められたクッションは真新しくて、ピンクの傘が置かれてた」


…それ

私のこと?


「まだ小さくて汚れてて弱々しかったけど声はでかかったなぁ」


リュードーさんの表情は何かを懐かしむようだった