「私のため?なにが?」 「いや、なんでもない」 「お願いしたいことあるんだけど、ドアの外、誰かいる?」 「そりゃあいるだろ。おばさんとおじさんめっちゃ怒ってたし」 「そうだよね。もう帰って。1人にしてくれない」 「わかった。また明日来る」 それから一週間。 病室に来るのはジョンだけだった。 何もかも没収され、携帯すらない。 どこにも逃げないようにしたのだろう。 憂鬱な毎日を過ごしていた時、看護師さんにあるものを渡された。 それは、轟からの手紙だった。