"死なないで"なんて、言わないで。



「じゃぁ、もう帰って。あんたも」










先生と3年生は、肩を小さくしながら帰って行った。






男の子と茅菜の目が逢う瞬間、茅菜はフリーズ状態になってしまった。







そう、その男の子。







いや、男子は茅菜が大好きな小さい頃遊んでいた子だった。








ちょっと焦げた髪の毛に切れ目。





低い声に、高い身長。







雰囲気は昔と全く変わらず、男らしい。










名前は 寺田 ジョン。








医者の一家でアメリカで活躍している。









「ジョン……」







「茅菜!久しぶり」