「どうでした?」
「ハヤ!めっちゃ良かったじゃん」
「まー、今までよりは良かったみたいだな」
「叶逢ちゃんはどう思った?」
なんか、圧を感じる……。
「よ、よかったと思います」
「茅菜は?」
「んー。叶逢の方が良かったと思います」
「「は?」」
その場が一瞬にして凍りついたような気がした。
叶逢の額からは冷や汗が流れている。
コーチは顔を赤くしながら笑い、ハヤと紗奈子は顔を赤らめながら、怒っている。
「はぁ?生意気」
「なんですかこの子!」
「言ってなかったが、このスケート場で噂になってる少女が茅菜だよ」
「こんな子が?ありえない」
カッチーン、頭のどこかが切れるような音がした。



