茅菜の体調は順調に回復していき、それから半年後には退院することになった。 お世話になった人達に一人一人挨拶をし、新しい1歩を踏み出そうとした。 が、そんな簡単に物事が流れるわけがなかった。 「茅菜。話があるんだけど」 「何?ジョン」 「俺、アメリカに戻ることになった」 「え?」 「会社を継ぐのが前倒しになったんだ。だから明日、日本をたつ」 「嘘でしょ……」