「うっ、すいませーん」 「つい、笑」 悪びれる様子もなく2人はリンクにあがって行った。 「悪趣味……」 30分ほど叶逢の練習風景を眺めていると。 「茅菜!1回流してみるから見てて」 「OK」 コーチは、リンクをおり私の横に腰をかけた。 音楽が始まると共に、叶逢の顔つきも代わり最高の滑りを始めた。 「わー、すご」 滑らかな振り付けに、感情豊かな表情。 難易度の高いジャンプも決めた。 「どうだ?」 「いいと思います」