「これでいい?」部長は私に、カフェオレの缶を渡した。
「あ、うん。ありがとう。」私は言う。
カフェオレを開けて飲む。
「あのさ、ちょっと聞いてくれない?」そう部長は言った。
「はい…」そう、私は返事をした。
「秋夫が再婚した時に一緒にいたのが、慶兄さん
だった。俺達は、日を追うごとに親がどう言う関係なのか気づいたんだ。」部長は言葉を詰まらせた。
「で、な…不覚にも慶兄さんも俺も秋夫に…似ちゃったんだ…兄さんも俺も直ぐに仲良くなった…
それでさ…2人で話したんだよ…『許せないな』って…」部長は言った。
「部長…」私はそっと部長の手を包み込む。
「大丈夫です。私は、部長を信じてるし慶も信じてる。そんなに自分を追い詰めないで…」