「フルーナ!」

ハールが呼んでいる。

私を呼んでいる。

ごめんなさい…

ハールを選べなくて…

私は、一度だけ振り返って、ハールの姿を目に焼き付けた。

悲しそうな顔をして立ち尽くすハール。


そしてそのまま、私はハールを置いて、クラウスとともに城へと戻った。