私が反論出来ずにいると、お母さまはさらに続けた。
「クラウスはとても忠実な臣下よ。
そんな彼に、あなたが結婚したいと
言ったら、彼は、仮に他に好きな人が
いても、あなたと結婚するでしょうね。
それって、あなたがどこかの王子と結婚する
のと同じなのではなくて?」
考えたこともなかった。
だって、クラウスは…
「クラウスは、私のこと、好きなはずよ。
そんなの、言われなくても分かるわ。」
私はそう反論するけれど…
「そうね。
愛情を持って接してくれてるのは、私も
分かるわ。
でも、その愛情の種類が問題なの。
彼は、あなたが十(とお)の時から仕えて
くれてるのよ?
あなただったら、どう?
十歳の子供を目の前に連れてきて、あなたの
夫だと言われたら、愛せる?
クラウスがいなかったとしても無理だと
思わない?」
「そう…だけど… 」
「まずは、クラウスの気持ちをちゃんと確認
しなくてはね。
クラウスが本当にあなたを女性として愛して
くれてるのかどうか。
王位継承権を放棄したあなたでも、ちゃんと
心からあなたを思ってくれるのかどうか。」
「はい… 」
お母さまのおっしゃることは、全てもっともなことで…
頭ごなしに反対するお父さまの言葉と違い、心に沁みた。
「クラウスはとても忠実な臣下よ。
そんな彼に、あなたが結婚したいと
言ったら、彼は、仮に他に好きな人が
いても、あなたと結婚するでしょうね。
それって、あなたがどこかの王子と結婚する
のと同じなのではなくて?」
考えたこともなかった。
だって、クラウスは…
「クラウスは、私のこと、好きなはずよ。
そんなの、言われなくても分かるわ。」
私はそう反論するけれど…
「そうね。
愛情を持って接してくれてるのは、私も
分かるわ。
でも、その愛情の種類が問題なの。
彼は、あなたが十(とお)の時から仕えて
くれてるのよ?
あなただったら、どう?
十歳の子供を目の前に連れてきて、あなたの
夫だと言われたら、愛せる?
クラウスがいなかったとしても無理だと
思わない?」
「そう…だけど… 」
「まずは、クラウスの気持ちをちゃんと確認
しなくてはね。
クラウスが本当にあなたを女性として愛して
くれてるのかどうか。
王位継承権を放棄したあなたでも、ちゃんと
心からあなたを思ってくれるのかどうか。」
「はい… 」
お母さまのおっしゃることは、全てもっともなことで…
頭ごなしに反対するお父さまの言葉と違い、心に沁みた。



