ハァ、ハァ………

私は一気にまくし立てたせいで、息が切れた。

「大丈夫でございますか?
今、ヨハネスを呼んで参ります。」

クラウスは慌てて飛び出そうとする。

「クラウス、私は大丈夫だから、まず、2人を
釈放して。
ヨハネスは、その後で。」

「はっ!」

クラウスは、短く返事をして部屋を飛び出していく。

それを見送って、お母さまが私の髪をそっと撫でてくれた。

「フルーナはクラウスが好きなのね?」

改めてそう聞かれると恥ずかしいけど…

「はい。」

「じゃあ、クラウスは?」

え?

私が疑問の眼差しを向けるとお母さまはおっしゃった。

「クラウスはいい青年だと思うわ。
あなたにもよく尽くしてくれてる。
でもね、クラウスにとってあなたに
尽くすことは、仕事なの。
クラウスはあなたより十五も歳上よ。
彼の中で、あなたは女性なのかしら。
まだまだ手のかかる子供なのではなくて?」

うそ…

だって、クラウスはいつも…