「天海ちょっと待ってよ!」

祐の声が聞こえる


罪悪感なんてない


振り切れ


振り切るために走れ



祐の事でもう振り回されたくない


カバンを持ち学校から飛び出た


走りに走ってひたすら走る


「はぁはぁ……」

もう走れないよ…


道の真ん中に座り込む


元々天気が悪かったのに雨まで降り出した

「まるで私の心の中だよ……」


「大丈夫?天ちゃん」


傘を差し出してくれたのは泉光だ


「泉光……」


「僕の家来な。何もしないから」