偽りだらけの黒瀬くん

祐の髪の隙間からまみえる瞳は今私だけを映している


他になにも映さないで欲しい


そんなの不可能なのに


欲張りでごめんね


「たすく……きもちい……もっと……」

「あまみ……おれもきもちい……よ…」

祐と抱き合うと切なくて悲しくなる


昨日初めて話したばかりなのに


私は祐にどんどん壊されていく

祐色に染められていく



もう元には戻れない