もしかしたらそれは、魔剣と呼ばれる存在が悪しき者の手に渡らないようにするため、って言う理由かもしれないけど俺は違うと思っている。
オフィーリアはレーツェルを、そしてレーツェルはオフィーリアをお互いに大切に思い合っているんだ。
オフィーリアは俺に出会うまで、数々の辛いことを経験してきた。
生まれた時から辛く重い運命を背負わされ、自分一人を逃がすために多くの人たちが犠牲になってくれたことを経験しているオフィーリアは、恐怖と不安でたまらなかったはずだ。
でもそんなオフィーリアを温かく優しく包み込んでくれたのが、レーツェルだったんだろう。
俺から見ても二人は強い絆で結ばれているように見えた。
だからこそレーツェルは誰よりもオフィーリアの身を案じ、再び出会える事を強く望んでいる。
そんな中、俺のことまで心配させてしまったら迷惑が掛かってしまうと思って、レーツェルにはなるべく心配をかけさせたくなかったんだ。
するとレーツェルは俺の腰にささっている剣をじっと見つめてくる。
「あの、ブラッド。その剣の事なんですけど」
「ん? ああ、これか?」
レーツェルに言われて思い出した俺は、鞘から剣を抜いて見せた。
そういえばこれの存在をすっかり忘れていた。
ただ預かるって名目で持っていた物だったから、やっぱり何も言わずに持って来てしまったのはまずかっただろうか?
しかしあの老婆を探そうにも、あのとき瞬きをした瞬間にはもう姿がなかった。
結局あの老婆はいったい何者だったのか、今となってはそれを知る事はもう出来ないのかもしれないな。
「ようやく見つけてくれたのですね」
「えっ? どういう意味だよ?」
レーツェルの言葉に俺は首を傾げる。
ようやく見つけてくれたっていったい?
「約束したではありませんか。必ず魔剣アムールを見つけると」
「あ〜……」
確かにそんな約束を俺はレーツェルと交わした。
最近まで記憶を失っていたせいか、その場面を思い出すのに数秒掛かってしまったが、俺は彼女の言葉に手の中にある魔剣アムールらしき剣を見下ろした。
オフィーリアはレーツェルを、そしてレーツェルはオフィーリアをお互いに大切に思い合っているんだ。
オフィーリアは俺に出会うまで、数々の辛いことを経験してきた。
生まれた時から辛く重い運命を背負わされ、自分一人を逃がすために多くの人たちが犠牲になってくれたことを経験しているオフィーリアは、恐怖と不安でたまらなかったはずだ。
でもそんなオフィーリアを温かく優しく包み込んでくれたのが、レーツェルだったんだろう。
俺から見ても二人は強い絆で結ばれているように見えた。
だからこそレーツェルは誰よりもオフィーリアの身を案じ、再び出会える事を強く望んでいる。
そんな中、俺のことまで心配させてしまったら迷惑が掛かってしまうと思って、レーツェルにはなるべく心配をかけさせたくなかったんだ。
するとレーツェルは俺の腰にささっている剣をじっと見つめてくる。
「あの、ブラッド。その剣の事なんですけど」
「ん? ああ、これか?」
レーツェルに言われて思い出した俺は、鞘から剣を抜いて見せた。
そういえばこれの存在をすっかり忘れていた。
ただ預かるって名目で持っていた物だったから、やっぱり何も言わずに持って来てしまったのはまずかっただろうか?
しかしあの老婆を探そうにも、あのとき瞬きをした瞬間にはもう姿がなかった。
結局あの老婆はいったい何者だったのか、今となってはそれを知る事はもう出来ないのかもしれないな。
「ようやく見つけてくれたのですね」
「えっ? どういう意味だよ?」
レーツェルの言葉に俺は首を傾げる。
ようやく見つけてくれたっていったい?
「約束したではありませんか。必ず魔剣アムールを見つけると」
「あ〜……」
確かにそんな約束を俺はレーツェルと交わした。
最近まで記憶を失っていたせいか、その場面を思い出すのに数秒掛かってしまったが、俺は彼女の言葉に手の中にある魔剣アムールらしき剣を見下ろした。