すると自分に向かって放たれ斬撃に、黒焔の目は再び大口を開くと飲み込もうとする。
しかし俺はその瞬間を与えないように、次の魔法の詠唱を始める。
「詠唱……面倒くせぇから省くぞ!」
そう言って俺は黒焔の目に向かって右手をかざし、光と白の精霊の力を使って魔法を発動させる。
「閃光!!」
魔法の発動と共に辺りを大きな閃光が襲った。
その眩しさに黒焔の目も思わず目を細めざるを得なかった瞬間を、俺は見逃さなかった。
「光の鎖!」
黒焔の目が浮いている下から光の鎖が勢い良く飛び出すと、それは黒焔の目の動きを封じるために体に巻き付く。
そして俺が放った斬撃がそのまま黒焔の目へと直撃した。
「よし!」
これであいつは俺が放った魔法を食べる事が出来なかった。
攻撃だって避ける事は出来なかったし、それなりのダメージを与えられたと思う。
内心そう思いながら軽く息を吐こうとした時、俺は右目が勢い良く反応を見せた。
「――っ!」
そして瞬きをした瞬間、黒焔の目の存在が俺のすぐ目の前にあった。
「なっ?!」
なぜこいつがここに居る?!
だってあいつの体は今光の鎖で拘束されていて、直ぐ動く事なんて出来ないはずだ!
黒焔の目は閉じていた目をゆっくりと開くと、ギョロッと目玉を一周させてから大口を開けて、俺の存在ごと食らいつこうとした。
「まずいっ!」
食われる!
そう思った瞬間、腰にあったレーツェルが元の人間の姿に戻ると瞬時に魔法を発動させた。
「光と加護の精霊たちよ、あなた達の力を持って私たちを守って下さい! 神聖なる盾!」
『レーツェル!?』
頭の中でアルの焦った声が聞こえたのと同時に、俺たちの目の前に白く鋼色の盾が姿を現すと、それは黒焔の目の存在を勢い良く後ろまで弾き返した。
「はあ……はあ……」
とっさの出来事で俺は呆気に取られた。
そして目の前で大きく深呼吸しているレーツェルの姿を見上げて、俺は今さっきの出来事を遅れて理解した。
黒焔の目に食われそうになった瞬間、レーツェルが俺を守るために急いで魔法を発動させたてくれたんだ。
その事に気がついて慌ててレーツェルの側へ行こうとした時、俺よりも真っ先にアルが元の姿に戻ると彼女の元へと駆け寄った。
しかし俺はその瞬間を与えないように、次の魔法の詠唱を始める。
「詠唱……面倒くせぇから省くぞ!」
そう言って俺は黒焔の目に向かって右手をかざし、光と白の精霊の力を使って魔法を発動させる。
「閃光!!」
魔法の発動と共に辺りを大きな閃光が襲った。
その眩しさに黒焔の目も思わず目を細めざるを得なかった瞬間を、俺は見逃さなかった。
「光の鎖!」
黒焔の目が浮いている下から光の鎖が勢い良く飛び出すと、それは黒焔の目の動きを封じるために体に巻き付く。
そして俺が放った斬撃がそのまま黒焔の目へと直撃した。
「よし!」
これであいつは俺が放った魔法を食べる事が出来なかった。
攻撃だって避ける事は出来なかったし、それなりのダメージを与えられたと思う。
内心そう思いながら軽く息を吐こうとした時、俺は右目が勢い良く反応を見せた。
「――っ!」
そして瞬きをした瞬間、黒焔の目の存在が俺のすぐ目の前にあった。
「なっ?!」
なぜこいつがここに居る?!
だってあいつの体は今光の鎖で拘束されていて、直ぐ動く事なんて出来ないはずだ!
黒焔の目は閉じていた目をゆっくりと開くと、ギョロッと目玉を一周させてから大口を開けて、俺の存在ごと食らいつこうとした。
「まずいっ!」
食われる!
そう思った瞬間、腰にあったレーツェルが元の人間の姿に戻ると瞬時に魔法を発動させた。
「光と加護の精霊たちよ、あなた達の力を持って私たちを守って下さい! 神聖なる盾!」
『レーツェル!?』
頭の中でアルの焦った声が聞こえたのと同時に、俺たちの目の前に白く鋼色の盾が姿を現すと、それは黒焔の目の存在を勢い良く後ろまで弾き返した。
「はあ……はあ……」
とっさの出来事で俺は呆気に取られた。
そして目の前で大きく深呼吸しているレーツェルの姿を見上げて、俺は今さっきの出来事を遅れて理解した。
黒焔の目に食われそうになった瞬間、レーツェルが俺を守るために急いで魔法を発動させたてくれたんだ。
その事に気がついて慌ててレーツェルの側へ行こうとした時、俺よりも真っ先にアルが元の姿に戻ると彼女の元へと駆け寄った。



