ヴェルト・マギーア 星の涙 ACT.2

「逆にあなたもこの剣が魔剣だと言い当てましたわ。マールの言う通りやはり……あなただったのですね」

「えっ……?」
 
それはいったいどういう意味なの? 

セイレーンの言葉に小さく首を傾げた時、彼女は言葉を続けた。

「あなたが【この世界のエア】だと言うことです」

「っ?! 私がエア!?」
 
どういうこと!? 

私がこの世界のエアって?!

「その話しはまた後程と致しましょう。あなた方がここへ来た理由も大体の察しがついておりますわ」
 
セイレーンは腰に下げられるマールを見下ろすと、小さな殺気を放ちながら私たちへと目を戻した。

「魔剣マールを回収しに来たのですわよね?」
 
セイレーンから感じる殺気に私は鳥肌が立った。

しかし殺気と言っても肌がピリピリすくらいの物で、今直ぐ私たちに襲いかかって来るようなものとは違っていた。
 
こちらの目的が分かっているなら話しは早いけど、この様子だと簡単に譲ってくれるようには見えない。

「申し訳ありませんが、魔剣マールはわたくしたち魚人族にとって、とても必要不可な物なのですわ。ですから簡単にお譲りするわけには参りません」

「そんな……」
 
魔剣マールが手に入らなければ、エアと守護者たちの約束を果たせなくなってしまう。

ここは何としてでも譲って貰わないと!

「あなたも魔剣の主なら、エアと守護者たちが交わした約束をマールから聞いているはずです。その約束を果たすためにも、マールを譲って欲しいんです!」
 
私の言葉にセイレーンは申しわけなさそうに表情を歪めると、愛しそうに魔剣マールの鞘を撫でる。

「確かにマールから約束の事は伺っておりますわ。約束を果たすために守護者たち全員が集まらなければならない、と言うことも重々承知しております」

「なら!」

セイレーンもそう思ってくれているんだったら――