「さあ、始めよう」
そうパパが言った時、足元の魔法陣が赤く不気味に輝き始め、私の頭上に星の涙の欠片が姿を現した。
「……あれって」
オフィーリアの胸元にあった星の涙だよね?
でもどうしてこんなところにあるの?
だって星の涙はオフィーリアが持っていたはずだったのに。
星の涙の欠片は魔法陣の輝きに反応すると、青白い輝きを真っ赤な血色に染め上げていく。
その光景を見た私は目を丸くした。
「星の涙の輝きが……」
徐々に赤く染まっていく星の涙を見上げた時、ズキッと頭に頭痛が走った。
そしてふと思った。
「どうしてオフィーリアは星の涙を頑なにパパに渡さなかったの?」
どうしてブラッドは、パパからオフィーリアを奪い返そうとしたの?
どうしてアルファはずっと辛い顔を浮かべているの?
様々な考えが頭の中を巡って行った時、私は自分の背後に嫌な存在の気配がある事を感じ取った。
「っ!」
それが一体どんな物なのか確かめたいのに、怖くて振り返る事が出来ない。
この震えはいったいなに? 今後ろに居るのは誰なの?
星の涙が完全に真っ赤に染まり上がった時、真っ赤な光が欠片から放出された。
その輝きは真っ直ぐ私に向かって飛んで来る。
「――っ!」
真っ赤な光が私に直撃した時、視界が真っ赤に染まった。
「シエル様!!」
後ろの方でアルファの呼び声が聞こえる。
その声に【大丈夫だよ!】って言ってあげたいのに、意識がどんどん遠のいて行く。
まるで……誰かの意識と入れ替わっていくような……。
その瞬間、私はアルファのあの言葉を思い出した。
「だから、シエル。もし君が嫌だと思ったら、迷わず僕の名前を呼んでほしい」
もしかして……アルファが言っていた事ってこのことなの?
これが……私が私じゃなくなるって意味なの?
「本当にこのままで良いの?」
「……っ!」
怖くて目を閉じていた時、頭の中に少女の声が響いた。
そうパパが言った時、足元の魔法陣が赤く不気味に輝き始め、私の頭上に星の涙の欠片が姿を現した。
「……あれって」
オフィーリアの胸元にあった星の涙だよね?
でもどうしてこんなところにあるの?
だって星の涙はオフィーリアが持っていたはずだったのに。
星の涙の欠片は魔法陣の輝きに反応すると、青白い輝きを真っ赤な血色に染め上げていく。
その光景を見た私は目を丸くした。
「星の涙の輝きが……」
徐々に赤く染まっていく星の涙を見上げた時、ズキッと頭に頭痛が走った。
そしてふと思った。
「どうしてオフィーリアは星の涙を頑なにパパに渡さなかったの?」
どうしてブラッドは、パパからオフィーリアを奪い返そうとしたの?
どうしてアルファはずっと辛い顔を浮かべているの?
様々な考えが頭の中を巡って行った時、私は自分の背後に嫌な存在の気配がある事を感じ取った。
「っ!」
それが一体どんな物なのか確かめたいのに、怖くて振り返る事が出来ない。
この震えはいったいなに? 今後ろに居るのは誰なの?
星の涙が完全に真っ赤に染まり上がった時、真っ赤な光が欠片から放出された。
その輝きは真っ直ぐ私に向かって飛んで来る。
「――っ!」
真っ赤な光が私に直撃した時、視界が真っ赤に染まった。
「シエル様!!」
後ろの方でアルファの呼び声が聞こえる。
その声に【大丈夫だよ!】って言ってあげたいのに、意識がどんどん遠のいて行く。
まるで……誰かの意識と入れ替わっていくような……。
その瞬間、私はアルファのあの言葉を思い出した。
「だから、シエル。もし君が嫌だと思ったら、迷わず僕の名前を呼んでほしい」
もしかして……アルファが言っていた事ってこのことなの?
これが……私が私じゃなくなるって意味なの?
「本当にこのままで良いの?」
「……っ!」
怖くて目を閉じていた時、頭の中に少女の声が響いた。



