「ち、ちがっ……僕は……そんなつもりじゃ……」
声が震えた。
徐々に気持ち悪さが込み上げてきた。
額に嫌な汗がじわりと浮かんだ。
しかしそんな僕を他所に、女も開けた胸元を隠すと、嫌らしい笑みを浮かべると僕の側まで歩いて来る。
「あなた、駄目じゃないの。この子、怖くて震えているわよ。きっと親とはぐれてしまったのよ」
「だからって、普通は察するだろ?」
察する?
一体何を察するって言うんだよ?
お前たちがさっきしていたことを見て見ぬ振りでもして、踵を返して帰れっていうのか?
そんなこと……今直ぐ出来たらどんなに良かったことか……。
「まあ、この子。珍しい髪色をお持ちじゃなくて?」
「ん? ……そ〜だな。よく見るとあまり見かけない髪色と瞳の色だな」
男は僕の顎をクイッと持ち上げると、自分の顔をグッと近づけて、僕の顔をまじまじと見始めた。
僕の髪と目の色がなんだって言うんだ!
良いから今直ぐその気持ち悪い顔をどけろよ!
そう力強く叫びたかったのに、唇が震えて声が出てこなかった。
今の僕の頭の中には、あの時の光景がフラッシュバックしていた。
知らない男に抱かれ、快楽に溺れていく母さんの顔。
鼻にツンときたあの嫌な臭い。そしてあの嫌らしい目つき……。
気持ち悪さが絶頂を達した時、僕は男の体を押し返してその場で吐いた。
「うぉえ……げぇ……はっ……うぇ……。はあ…はあ……」
「うわっ! このガキ吐きやがった! くっそ!! 俺の自慢の靴に付いたじゃねぇかよ!」
僕はお腹を抱えてその場でうずくまった。
気持ち悪い……気持ち悪い……気持ち悪い!
「まあ、何て汚い子供なの? 私たちの愛の邪魔までした挙げ句、この場で吐くだなんて」
何が……汚い子供だ!
汚いのは……お前たちの方だろ!
何が愛だ……!
こんなところでそんな事をしている、お前たちの方がよっぽど穢れているじゃないか!
そう言葉にしたいのに、気持ち悪いせいで声が出せなかった。
今直ぐこの場から逃げ出したいのに、体が震えて立ち上がる事も出来ない。
声が震えた。
徐々に気持ち悪さが込み上げてきた。
額に嫌な汗がじわりと浮かんだ。
しかしそんな僕を他所に、女も開けた胸元を隠すと、嫌らしい笑みを浮かべると僕の側まで歩いて来る。
「あなた、駄目じゃないの。この子、怖くて震えているわよ。きっと親とはぐれてしまったのよ」
「だからって、普通は察するだろ?」
察する?
一体何を察するって言うんだよ?
お前たちがさっきしていたことを見て見ぬ振りでもして、踵を返して帰れっていうのか?
そんなこと……今直ぐ出来たらどんなに良かったことか……。
「まあ、この子。珍しい髪色をお持ちじゃなくて?」
「ん? ……そ〜だな。よく見るとあまり見かけない髪色と瞳の色だな」
男は僕の顎をクイッと持ち上げると、自分の顔をグッと近づけて、僕の顔をまじまじと見始めた。
僕の髪と目の色がなんだって言うんだ!
良いから今直ぐその気持ち悪い顔をどけろよ!
そう力強く叫びたかったのに、唇が震えて声が出てこなかった。
今の僕の頭の中には、あの時の光景がフラッシュバックしていた。
知らない男に抱かれ、快楽に溺れていく母さんの顔。
鼻にツンときたあの嫌な臭い。そしてあの嫌らしい目つき……。
気持ち悪さが絶頂を達した時、僕は男の体を押し返してその場で吐いた。
「うぉえ……げぇ……はっ……うぇ……。はあ…はあ……」
「うわっ! このガキ吐きやがった! くっそ!! 俺の自慢の靴に付いたじゃねぇかよ!」
僕はお腹を抱えてその場でうずくまった。
気持ち悪い……気持ち悪い……気持ち悪い!
「まあ、何て汚い子供なの? 私たちの愛の邪魔までした挙げ句、この場で吐くだなんて」
何が……汚い子供だ!
汚いのは……お前たちの方だろ!
何が愛だ……!
こんなところでそんな事をしている、お前たちの方がよっぽど穢れているじゃないか!
そう言葉にしたいのに、気持ち悪いせいで声が出せなかった。
今直ぐこの場から逃げ出したいのに、体が震えて立ち上がる事も出来ない。



