「俺はオフィーリアが幸せになれる世界を作るために、自分がこの世界のトトになるって決めた。そうしたらいきなり、この右目が変化を遂げていた。なぜいきなりこの目が変化したのかは分からないが、声が聞こえたんだ」
「声だと?」
「そいつは俺に【俺はお前で、お前は俺だ。でもお前は俺じゃない】と言っていた。その言葉の意味は直ぐには分からなかったが、あの声の主はトトだったんじゃないかって、今はそう思っている」
あの世界で眠っているトトが、この男に自らコンタクトを取ったって言うのか?
……確かにこの男からは、トトに似る魔力を感じられる。
いや、トトその物の魔力が感じられる。
「俺はあの戦いでブラッドの中から、トトと同じ魔力を感じた。こいつが俺に魔力を注いだ時に確かに感じ取れたんだ。だからサファイア。俺はブラッドこそがこの世界のトトだと思っている」
「私もアムール様と同じ意見です。私もブラッドをトトとして認めています。彼にはトトとしての素質を十分に備わっていると思うんです」
「……素質、か」
あのトトと同じ素質をこの男が持っているだと?
一人の女性を心から愛しているって部分は、あのトトと同じところだとは思う。
しかし私はそれ以上に、この男がトトの素質を持っているとは思えなかった。
今の私からしたらこの男は、ただクラウンと言う男に復讐する為だけに動いているように見えたからだ。
愛した人を殺されれば、誰だって復讐心に駆られる。
心から殺したいほど相手を憎み続け、やがてそれは激しい憎悪と変わっていく。
その憎悪はいつの日か自分すらも殺しかねないだろう。
だがこの男はそれに耐えているように思えた。
心が壊れる寸前まで来ていたとしても、ブラッドの瞳からは強い覚悟が読み取れた。
きっとそれを支えているのが、オフィーリアと言う女性なんだろうな。
トトもあの世界で何度も激しい憎悪に飲み込まれそうになった事がある。
でもその時には必ず隣にはエアが居た。
エアはトトを側で支え、トトもまたエアの側で彼女を支え続けていた。
そんな二人の姿は、私からしたらとても眩しい物だったか、何故か凄くホッとする事が出来た。
安心して彼女たちの側に立つことが出来たんだ。
「声だと?」
「そいつは俺に【俺はお前で、お前は俺だ。でもお前は俺じゃない】と言っていた。その言葉の意味は直ぐには分からなかったが、あの声の主はトトだったんじゃないかって、今はそう思っている」
あの世界で眠っているトトが、この男に自らコンタクトを取ったって言うのか?
……確かにこの男からは、トトに似る魔力を感じられる。
いや、トトその物の魔力が感じられる。
「俺はあの戦いでブラッドの中から、トトと同じ魔力を感じた。こいつが俺に魔力を注いだ時に確かに感じ取れたんだ。だからサファイア。俺はブラッドこそがこの世界のトトだと思っている」
「私もアムール様と同じ意見です。私もブラッドをトトとして認めています。彼にはトトとしての素質を十分に備わっていると思うんです」
「……素質、か」
あのトトと同じ素質をこの男が持っているだと?
一人の女性を心から愛しているって部分は、あのトトと同じところだとは思う。
しかし私はそれ以上に、この男がトトの素質を持っているとは思えなかった。
今の私からしたらこの男は、ただクラウンと言う男に復讐する為だけに動いているように見えたからだ。
愛した人を殺されれば、誰だって復讐心に駆られる。
心から殺したいほど相手を憎み続け、やがてそれは激しい憎悪と変わっていく。
その憎悪はいつの日か自分すらも殺しかねないだろう。
だがこの男はそれに耐えているように思えた。
心が壊れる寸前まで来ていたとしても、ブラッドの瞳からは強い覚悟が読み取れた。
きっとそれを支えているのが、オフィーリアと言う女性なんだろうな。
トトもあの世界で何度も激しい憎悪に飲み込まれそうになった事がある。
でもその時には必ず隣にはエアが居た。
エアはトトを側で支え、トトもまたエアの側で彼女を支え続けていた。
そんな二人の姿は、私からしたらとても眩しい物だったか、何故か凄くホッとする事が出来た。
安心して彼女たちの側に立つことが出来たんだ。



