「イトが星の涙の欠片を持って行ったってことは、クラウンは自分がこの世界のトトになる事を諦めていない事になる。もしかしたら、星の涙を入れる器が存在しているのかもしれないな」
「っ! ではクラウンは、その人物に自分をこの世界のトトとして選ばせようとしているのでしょうか?」
「あの男はオフィーリアが【この世界のエアである必要もない】と言っていた。その言葉からして、サファイアの言った【星の涙を入れる器】が存在していると言う可能性は十分ある。だが星の涙は代々、エアの末裔が引き継いできた物だ。エアの末裔はオフィーリアが最後だと聞いている。だから彼女以外に星の涙を引き継げる者を、あいつはどうやって用意したって言うんだ?」
アルの言う通り星の涙を引き継げる者は、エアの末裔だけのはずだ。
しかしそのエアの末裔たちを、クラウンは皆殺しにしてしまったとレーツェルは言っていた。
あと生き残っているのは、オフィーリアの兄であるアルバと言う男だけ。
しかし星の涙は女性だけにしか引き継がれない。
だからアルバに引き継がせるなんて事はしないだろう。
となると、アルが言っていたクラウンの元に居る人体実験を受けた三人の内の誰かと言うことになる。
「……いや、あいつだ」
するとさっきからずっと黙って顔を伏せていたブラッドが、今にも消えそうな声でそう言った。
【あいつだ】と言う言葉に私は首を傾げる。
「あいつって誰の事だ?」
ブラッドは顔を上げると、今にも泣き出しそうな顔を浮かべていた。
その顔を見て私たち三人は目を見張る。
しかしブラッドは額に手を当てると口を開く。
「あいつ……聖母の愛大聖堂で見た、俺の妹と同じ顔を持った子が、星の涙を入れる器なんだと思う」
「どうしてそう思う?」
ブラッドは前髪をくしゃりと掴むと言葉を続ける。
「っ! ではクラウンは、その人物に自分をこの世界のトトとして選ばせようとしているのでしょうか?」
「あの男はオフィーリアが【この世界のエアである必要もない】と言っていた。その言葉からして、サファイアの言った【星の涙を入れる器】が存在していると言う可能性は十分ある。だが星の涙は代々、エアの末裔が引き継いできた物だ。エアの末裔はオフィーリアが最後だと聞いている。だから彼女以外に星の涙を引き継げる者を、あいつはどうやって用意したって言うんだ?」
アルの言う通り星の涙を引き継げる者は、エアの末裔だけのはずだ。
しかしそのエアの末裔たちを、クラウンは皆殺しにしてしまったとレーツェルは言っていた。
あと生き残っているのは、オフィーリアの兄であるアルバと言う男だけ。
しかし星の涙は女性だけにしか引き継がれない。
だからアルバに引き継がせるなんて事はしないだろう。
となると、アルが言っていたクラウンの元に居る人体実験を受けた三人の内の誰かと言うことになる。
「……いや、あいつだ」
するとさっきからずっと黙って顔を伏せていたブラッドが、今にも消えそうな声でそう言った。
【あいつだ】と言う言葉に私は首を傾げる。
「あいつって誰の事だ?」
ブラッドは顔を上げると、今にも泣き出しそうな顔を浮かべていた。
その顔を見て私たち三人は目を見張る。
しかしブラッドは額に手を当てると口を開く。
「あいつ……聖母の愛大聖堂で見た、俺の妹と同じ顔を持った子が、星の涙を入れる器なんだと思う」
「どうしてそう思う?」
ブラッドは前髪をくしゃりと掴むと言葉を続ける。



