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『あ〜あ……結局この世界のエアは死んじゃったね』
「……そうですわね」
わたくしは遠くから彼等の戦いを見守っていました。
オフィーリア様を救うべく、ようやくこの場所へと辿り着いた彼でしたが、結局は大切な存在を守り抜く事が出来ませんでした。
『もしアタイたちも戦いに参戦していたら、この結果も少しは変わったのかな?』
マールの言葉に私は小さく拳を作り軽く息を吐いた。
「いいえ……きっと、何も変わりはしないのですわ。この世界のエアが死ぬことは、誰であれ決して変える事の出来ないことですもの。それが少し……早く訪れてしまっただけのこと」
『セイレーン……』
わたくしは思い切り泣く事を我慢しているブラッド様を見下ろし、ある覚悟を決めて踵を返そうとした時でした。
「これはこれは……あなたがここに居るだなんて珍しいですね」
「っ!」
突然、隣の森の中から声が聞こえた。
しかしその声に聞き覚えがあったわたくしは、恐る恐る森の中へと視線を移動させる。
すると森の中にフードを被った二人組の姿があった。
わたくしは目を軽く細めて二人の様子を伺う。
「あらあら……まさかこんなところでお会い出来るとは、思ってもおりませんでしたわ」
二人組の内の一人が私の前まで歩いて来ると、被っていたフードを下ろした。
そしてあらわになった金髪の髪を風がそっとなびかせる。
その姿にわたくしは軽く笑みを浮かべ、胸の前で腕を組んで見せる。
「あの時以来ですわね。【ミカエル様】」
「う〜ん……そうだね。君の魔剣マールの事を確かめに行った時以来かな? あの時も思った事だけど、相変わらずあなたはお美しいですね」
その言葉にわたくしのこめかみが軽く浮き上がる。
『あ〜あ……結局この世界のエアは死んじゃったね』
「……そうですわね」
わたくしは遠くから彼等の戦いを見守っていました。
オフィーリア様を救うべく、ようやくこの場所へと辿り着いた彼でしたが、結局は大切な存在を守り抜く事が出来ませんでした。
『もしアタイたちも戦いに参戦していたら、この結果も少しは変わったのかな?』
マールの言葉に私は小さく拳を作り軽く息を吐いた。
「いいえ……きっと、何も変わりはしないのですわ。この世界のエアが死ぬことは、誰であれ決して変える事の出来ないことですもの。それが少し……早く訪れてしまっただけのこと」
『セイレーン……』
わたくしは思い切り泣く事を我慢しているブラッド様を見下ろし、ある覚悟を決めて踵を返そうとした時でした。
「これはこれは……あなたがここに居るだなんて珍しいですね」
「っ!」
突然、隣の森の中から声が聞こえた。
しかしその声に聞き覚えがあったわたくしは、恐る恐る森の中へと視線を移動させる。
すると森の中にフードを被った二人組の姿があった。
わたくしは目を軽く細めて二人の様子を伺う。
「あらあら……まさかこんなところでお会い出来るとは、思ってもおりませんでしたわ」
二人組の内の一人が私の前まで歩いて来ると、被っていたフードを下ろした。
そしてあらわになった金髪の髪を風がそっとなびかせる。
その姿にわたくしは軽く笑みを浮かべ、胸の前で腕を組んで見せる。
「あの時以来ですわね。【ミカエル様】」
「う〜ん……そうだね。君の魔剣マールの事を確かめに行った時以来かな? あの時も思った事だけど、相変わらずあなたはお美しいですね」
その言葉にわたくしのこめかみが軽く浮き上がる。



