「あ〜あ。やっぱりこうなっちゃうんですね」
ブラッドの元へ向かって走り出そうとした時、頭上から声が降ってきた。
その声を聞いた私は恐る恐る上を見上げた。
「クラウン様の予想はいつも悪い方ばかり当たってしまう。まあこれはあの人も予想していた事だったし、そんなに気にしないか」
そこには胸の前で腕を組みながら、こちらを見下ろしてきているアルファの姿があった。
「あ、アルファ……」
どうしてアルファがここに居るの!? シエルと一緒にここから離れたんじゃなかったの?
アルファは組んでいた腕を解くと、私から少し離れた位置で地面に降り立った。
そして私の顔を見ると軽く笑って見せる。
「あ、その顔を見る限りだと僕が来ることは予想外でしたか? たしかに僕はクラウン様から、シエル様を安全な場所まで移動させる命令をあなたの前で受けました。でもただ移動させるだけだったんで、ここへは直ぐに戻って来れるんですよ」
「でも……あなたはシエルの護衛じゃないですか。それだと言うのにシエルの側から離れても良いんですか?」
「別に構いませんよ。今のところシエル様の身は危険じゃない。だったら早くこっちに戻って来て、あなたを捕まえて部屋に連れ戻したほうが、僕はクラウン様に褒めてもらえる」
そう言ってアルファは微笑すると、私に向かって歩いて来る。
その姿を見た私は警戒しながら後退った。
「それに良いんですか? 君がここを出て行けば、ブラッドさんに手を出さないって言う約束はなかった事になりますけど?」
「それは……」
私は右拳に力を込めると真っ直ぐアルファの姿を見据えた。
そんな私に少しびっくりしたのか、アルファは歩く足を止めると目を細めた。
「確かに私はクラウンと約束をしました。あなたの側に居る限り、決してブラッドに手を出さないほしいと言う約束を。しかし……彼は今ここへ来ている。そのことをクラウンが見逃すはずがありません。現に彼はブラッドの元へベータとガンマを向かわせた。その時点で私と彼との約束は破られています。私との約束を先に破ったのは彼です。だから私も約束を守る義理はもうないんです」
「まあ……そうだね。君の言う通り、先に約束を破ったのはクラウン様なのかもしれない。でも相手にしろとは言っていないんじゃないかな?」
ブラッドの元へ向かって走り出そうとした時、頭上から声が降ってきた。
その声を聞いた私は恐る恐る上を見上げた。
「クラウン様の予想はいつも悪い方ばかり当たってしまう。まあこれはあの人も予想していた事だったし、そんなに気にしないか」
そこには胸の前で腕を組みながら、こちらを見下ろしてきているアルファの姿があった。
「あ、アルファ……」
どうしてアルファがここに居るの!? シエルと一緒にここから離れたんじゃなかったの?
アルファは組んでいた腕を解くと、私から少し離れた位置で地面に降り立った。
そして私の顔を見ると軽く笑って見せる。
「あ、その顔を見る限りだと僕が来ることは予想外でしたか? たしかに僕はクラウン様から、シエル様を安全な場所まで移動させる命令をあなたの前で受けました。でもただ移動させるだけだったんで、ここへは直ぐに戻って来れるんですよ」
「でも……あなたはシエルの護衛じゃないですか。それだと言うのにシエルの側から離れても良いんですか?」
「別に構いませんよ。今のところシエル様の身は危険じゃない。だったら早くこっちに戻って来て、あなたを捕まえて部屋に連れ戻したほうが、僕はクラウン様に褒めてもらえる」
そう言ってアルファは微笑すると、私に向かって歩いて来る。
その姿を見た私は警戒しながら後退った。
「それに良いんですか? 君がここを出て行けば、ブラッドさんに手を出さないって言う約束はなかった事になりますけど?」
「それは……」
私は右拳に力を込めると真っ直ぐアルファの姿を見据えた。
そんな私に少しびっくりしたのか、アルファは歩く足を止めると目を細めた。
「確かに私はクラウンと約束をしました。あなたの側に居る限り、決してブラッドに手を出さないほしいと言う約束を。しかし……彼は今ここへ来ている。そのことをクラウンが見逃すはずがありません。現に彼はブラッドの元へベータとガンマを向かわせた。その時点で私と彼との約束は破られています。私との約束を先に破ったのは彼です。だから私も約束を守る義理はもうないんです」
「まあ……そうだね。君の言う通り、先に約束を破ったのはクラウン様なのかもしれない。でも相手にしろとは言っていないんじゃないかな?」



