「それは……出来ない。責める事をやめてしまったら、それは許しを請うているのと同じだ。俺がヘレナを死なせてしまった事実は変わらない。だからそれだけは絶対にしたくないんだ」
「……アムール様」
レーツェルは涙を流しながらぎゅっと目をつむった。
「ありがとな、レーツェル。お前はいつも俺の事を心配して側に居てくれた。俺はそれだけでも凄く救われていたんだ。隣に居てくれるだけで心から安心する事が出来たし、お前の笑顔を見る度に俺も自然と笑顔になれたんだ。だから……お前には一番感謝してる。いや、感謝しきれないんだよ」
その言葉にレーツェルは更に涙が込み上げてきたのか、アルの胸に顔を埋めると小さく頷いた。
そんな二人の姿を見ていた俺はこう思った。
「ああ……俺と似ている」
と。
アルは目の前で大切な人を失った。
その時に抱いた感情は、俺でも想像出来ない程の物だろう。
きっと俺がクラウンに抱いた感情よりも、遥かに真っ黒で闇に近い物だ。
誰よりも相手を憎み、大切な人を救えなかった自分を何度も攻め続け、復讐という名の感情を糧に生きていた。
でもそんなアルを救ってくれたのがレーツェルなんだ。
お互いを心から大切に思い合い、唯一無二の存在として側に居て欲しいと思っている同士。
俺が二人に感じた恋人以上の関係って言うのが、きっとこの事なんだと思う。
二人はお互いに心から愛し合っているんだ。
オフィーリアと出会う前の俺も、ただひたすらクラウンに復讐する為だけに生きていた。
どんなことをしてでも、自分の命を使ってでもあいつを殺そうと思っていた。
だからそのせいで俺は無意識に自分の本音や弱音を言えなくなってしまっていた。
レオンハルトやミリィにも自分が抱えている闇の存在の事を言わず、ひたすら悟られないように【いつも通りの自分】を演じていた。
自分一人死んだところで悲しむ者はいないと、勝手にそう決めつけていたんだ。
でもそんな俺を彼女は救ってくれた。
【駄目だ!】と言って俺の考えを真っ向から否定してくれた。
自分が死ぬ事で悲しむ人が居る事を思い出させてくれた。
そんなオフィーリアは俺にとっての唯一の光なんだ。
ずっと隣にいたい。
側にいたい。
一緒に未来へ行きたい。
そう思ってしまう程に俺はいつの間にか彼女にゾッコンになっていたのさ。
「……アムール様」
レーツェルは涙を流しながらぎゅっと目をつむった。
「ありがとな、レーツェル。お前はいつも俺の事を心配して側に居てくれた。俺はそれだけでも凄く救われていたんだ。隣に居てくれるだけで心から安心する事が出来たし、お前の笑顔を見る度に俺も自然と笑顔になれたんだ。だから……お前には一番感謝してる。いや、感謝しきれないんだよ」
その言葉にレーツェルは更に涙が込み上げてきたのか、アルの胸に顔を埋めると小さく頷いた。
そんな二人の姿を見ていた俺はこう思った。
「ああ……俺と似ている」
と。
アルは目の前で大切な人を失った。
その時に抱いた感情は、俺でも想像出来ない程の物だろう。
きっと俺がクラウンに抱いた感情よりも、遥かに真っ黒で闇に近い物だ。
誰よりも相手を憎み、大切な人を救えなかった自分を何度も攻め続け、復讐という名の感情を糧に生きていた。
でもそんなアルを救ってくれたのがレーツェルなんだ。
お互いを心から大切に思い合い、唯一無二の存在として側に居て欲しいと思っている同士。
俺が二人に感じた恋人以上の関係って言うのが、きっとこの事なんだと思う。
二人はお互いに心から愛し合っているんだ。
オフィーリアと出会う前の俺も、ただひたすらクラウンに復讐する為だけに生きていた。
どんなことをしてでも、自分の命を使ってでもあいつを殺そうと思っていた。
だからそのせいで俺は無意識に自分の本音や弱音を言えなくなってしまっていた。
レオンハルトやミリィにも自分が抱えている闇の存在の事を言わず、ひたすら悟られないように【いつも通りの自分】を演じていた。
自分一人死んだところで悲しむ者はいないと、勝手にそう決めつけていたんだ。
でもそんな俺を彼女は救ってくれた。
【駄目だ!】と言って俺の考えを真っ向から否定してくれた。
自分が死ぬ事で悲しむ人が居る事を思い出させてくれた。
そんなオフィーリアは俺にとっての唯一の光なんだ。
ずっと隣にいたい。
側にいたい。
一緒に未来へ行きたい。
そう思ってしまう程に俺はいつの間にか彼女にゾッコンになっていたのさ。