「はい。平気です」
彼がすぐに解放してくれたおかげで指に支障はないようだ。
「梨花、これ以上俺を失望させないでくれ。そこにいる君のマネージャーも困ってるぞ」
「え?」
梨花さんはビクリと肩を震わせて振り向いた。見ると、三十代くらいの眼鏡をかけたスーツ姿の男性が複雑な面持ちで立っていた。
「水城さん、申し訳ございません。会食の演奏の件、木内がとんだご迷惑を……」
男性が歩み寄り頭を下げると、眼鏡のフレームを押し上げた。
「高松……」
梨花さんに高松と呼ばれた男性は、梨花さんの専属マネージャーだった。
「今日一日、私と連絡がつかないようにスマホの電源を切ってあなたは一体なにをしていたんです? しかも、私の目を盗んで勝手にコンサートのゲストに参加したりして、まさかと思ってここへ来てみれば案の定だ」
高松さんはほとほと困ったようにため息をついた。
え? 勝手にコンサートのゲストに参加したって……じゃあ、マネージャーさんはなにも知らなかったってこと? 梨花さんの独断だったの?
「……ごめんなさい」
すると、冷静さを取り戻した梨花さんがぽつりと謝罪の言葉を口にした。
彼がすぐに解放してくれたおかげで指に支障はないようだ。
「梨花、これ以上俺を失望させないでくれ。そこにいる君のマネージャーも困ってるぞ」
「え?」
梨花さんはビクリと肩を震わせて振り向いた。見ると、三十代くらいの眼鏡をかけたスーツ姿の男性が複雑な面持ちで立っていた。
「水城さん、申し訳ございません。会食の演奏の件、木内がとんだご迷惑を……」
男性が歩み寄り頭を下げると、眼鏡のフレームを押し上げた。
「高松……」
梨花さんに高松と呼ばれた男性は、梨花さんの専属マネージャーだった。
「今日一日、私と連絡がつかないようにスマホの電源を切ってあなたは一体なにをしていたんです? しかも、私の目を盗んで勝手にコンサートのゲストに参加したりして、まさかと思ってここへ来てみれば案の定だ」
高松さんはほとほと困ったようにため息をついた。
え? 勝手にコンサートのゲストに参加したって……じゃあ、マネージャーさんはなにも知らなかったってこと? 梨花さんの独断だったの?
「……ごめんなさい」
すると、冷静さを取り戻した梨花さんがぽつりと謝罪の言葉を口にした。



