なんだか、私の中で、アニキ像が崩れていってる気がする。 月鵬さんが帰ってから、私はひっそりとため息をついた。 結婚してたってだけでも驚きだったのに、離婚していて、しかも相手は六人いて、慰謝料で財産使い果たして、それどころか、浮気までしていただなんて。 奥さんが六人もいて、まだ足りないのかな。 私は呆れた気持ちで、部屋の窓から庭を眺めた。 「どこか行こうかな」 日はまだ高い。 私は気分を変えるために、出かけることにした。