…………!!


「古都が俺にかぶせてきた、手。俺が振りはらったあと、もう一度かぶせてきたろ。振りほどけないように、力強く。今度は。俺が、しっかり掴む。離さない。振りほどけるものなら、ほどいてみやがれ」


 そういって、ヨシヒサくんが、わたしを抱き寄せたとき。


「わっ、ちょっと……」


 ノブナガが、ヨシヒサくんに伸し掛かってきて。


「あー、コイツ。俺にヤキモチ妬いてやがるんだな」

「ノブナガ。重いよ!」

「クッソ。2人まとめてハグしてやる」

「そんなことしたら、ヨシヒサくん、つぶれちゃう……!」


 泣きそうになったけど。

 涙が引っ込んで。


「あはは」



 この先もずっと、

 このひとと笑っていたいと

 こっそり、神様にお願いをしたんだ。