まずは、パークで一番人気のアトラクションに向かう。

 その途中、チュロス売り場を通りがかった。


 甘い香りがしてくる。


 思わず誘惑されそうになるも、誰もチュロスを気にしていない。

 来ていきなり食べていたら、なにしに来たのって笑われちゃうかな。


 あとで、買えたら買おう……!


 そう思ったとき、


「古都ちゃん。あれ食べたいんだろ」


 クスッと笑い、マサオミくんがつぶやいた。


「味、なにがいい? ハニーレモン?」

「……うん。なんでわかるの?」

「顔に書いてある」

「えっ」


 嘘だ、と

 慌てて自分の顔を触っていると


 マサオミくんが「待ってて」チュロスを買いに行ってくれた。


「宗田先輩のスパダリ感。ハンパない」


 唖然とする、えみる。


「男から見ても雅臣は男前だな」


 と、五十嵐先輩。