「これは、遅くなったクリスマス
プレゼント。」

そう言った大和さんは、今度は私の右手を取り、その薬指にサイズがピッタリになった指輪をはめた。

左右両方の指が突然キラキラして、なんだか落ち着かない。

落ち着かないけど…

嬉しい。

「大和さん、ありがとう。」

私はお礼を言うと、身を乗り出して大和さんに触れるだけのキスをする。

恥ずかしい…

自分からこんな事するなんて。

でも、どうしてもしたかったんだもん。

私は逃げるように大和さんから離れ、顔を伏せる。

けれど、大和さんはすぐに私を捕まえて、抱き寄せた。

「もう一度して?」

大和さんが囁くように言う。

恥ずかしい私は、首をブンブンと横に振った。

「由里子、お願い。」

大和さんはそう言って、私の顎に指をかけ、上を向かせた。

一瞬、大和さんと目が合うけど、恥ずかしくてすぐに逸らしてしまった。

「由里子… 」

大和さんはねだるように私の名を呼ぶ。

どうしてだろう。

大和さんにお願いされると、つい聞いてあげたくなる。

私は勇気を出して、再び大和さんにくちづけた。

すると、そのまま襟足を押さえられ、離れさせてくれない。

大和さんは、そのままいつも通りくちづけを深めていく。

大和さん…

息が上がるほどのくちづけに、私は、大和さんのシャツをきゅっと握った。