「家の中で怪しい人しないで!」 「まあまあ、中入って」 「お、お邪魔します……」 僕は美結を自分の部屋に連れて行く前に、リビングの方へ手を引いた。 「あら、美結ちゃんいらっしゃい」 ダイニングテーブルで父さんと向かい合っていた母さんが先に気づいて声をかけてきた。 僕は美結の肩を抱き寄せる。 「俺の彼女」 目的の一つ、これ。僕の両親に知っておいてもらうこと。 「……想っ⁉」 「ぶはっ」 美結が驚きの声をあげるのと、父さんが飲んでいたコーヒーを吹き出すのが同時だった。