「ごめんごめん、もう訊かないから。立てるか? 行くぞ」 立ち上がって、美結に手を差し出す。 僕を見上げた美結の顔は、何故か驚いていた。 「美結?」 「……想、なんか戻った……?」 「戻る? ってなに?」 「……ううん、なんでもない……。ごめん、行こ」 美結と手を繋いではじめての通学路。 僕は昨日に磨きがかかって浮かれていた。 恥ずかしくなった美結に言われて、学校が近づいたら手を離したけど。 ……ずっとつないでいたかったなあ……。