「今日はありがとな、美結」

「ううん。お役に立てたみたいでよかった」

「美結にしか出来ないよ。あ、言ってた勉強見るの、明日は?」

「うん。大丈夫だよ」

「馴れ合い禁止だから図書館でやるか」

「な、馴れ合い……?」

「二人だけで厳しい態度貫くとか出来ないから。人目があった方がいいかなって」

「あ、ハイ……」

「まー、でも」

言いながら、美結の手を取る。

「今日はその日じゃないから、ふつーに甘やかす日だけだど?」

「う……ハイ」

美結は恥ずかしそうに、唇を噛んだ。

……美結の家へつくまでだけど、僕に出来るせいいっぱいで。