口をはさんだ僕と、里宇を見比べる東輝。
小唄に至ってはまだ魂を抜かれていて、現実を把握していない。
「見ての通り、こいつがうちの秘密。里宇は女じゃなくて男だ」
「………」
東輝は目を点にしている。
小唄は目をハートにしているように見える。
小唄の反応はこれからが心配だな……。
里宇が不満顔で文句を言って来た。
「ちょっと想―。もっと盛大にわーって感じでバラそうよー。楽しくない」
「大事な友達をバカ弟のせいで迷わせられるか。こいつ、うちの高校を第一志望にしてるからってことで四月になればわかるって言った。――ってことなんだけど」
ネタバラシを終えると、東輝が挙手してきた。
「男の娘……? 女装男子……?」



