「えー……どうなんだろう。決して軽くはないと言うか……」
美結が助けを求めるように見上げて来た。
「ぶっちゃけ面倒くさいの一言に尽きる」
「めんどう？」
「うん」
僕はそれ以上言わなかった。
なんか里宇のことは、ネタバレしておくのはなかなか惜しいと言うか、どうせだったら二人を驚かしてみたい。
家につくと、母さんが迎えに出た。
バカを見れば二人も満足するだろうと、リビングの方へ座らせた。
「尚くんは？」
母さんが訊いてくる。
「新垣と一緒に帰った。尚にはバカのことで迷惑かけまくってるから、これ以上巻き込めない」
「尚くん、いい子だもんねえ」
