「ちゃんと、伝えなくちゃって思った。俺は美結以外では物足りない。だから、木崎を相手どることは出来ないって」 ざわっと、廊下の空気が変わった。 見失う前にと思って声をかけたから、ここは普通に同級生のいる廊下だ。 「すげえ……さすが想……」 「美結ちゃん、どんだけ愛されてんの……」 遠巻きに見られているのはわかったけど、ここまで来て引き下がることも出来ない。 「だから、昨日の話を受けることはできない。俺から言える本音は、それ」