美結と同級の女子に軋轢がうまれるのは嫌だったから、そこは僕が上手く立ち回るしかないのだと心する。
僕のせいで美結の交友関係が悪くなるなんて、最悪すぎる。
優しく対応するのが無理でも、さっきの三人には、明日謝っておこう。
態度が悪かった、申し訳ない言い方をした、って。
でも、それ以上は無理であることも、ちゃんと伝えておこう。
僕のライバルは、美結だけだって。
……己惚れた言い方だけど、もしも尚の言う通りだったなら、僕を好きでいてくれた彼女の心がちゃんと僕に幻滅してくれるように、僕は、美結以外は好きになれないのだと知ってもらわないと。
僕が美結以外の人に示せる誠意は、美結以外大事に出来ないのが僕の現実だって、伝えることしかないのかもしれないから。
「想―」



