「ああ……わかった。次は穏便に撃退する」 そういう意味じゃないんだけどなー、と言う新垣に尚が、想はもう放っておこう、と促して歩き出した。 「じゃな、想」 「碓氷くん、またね。美結のことよろしくねー」 「うん。また明日」 二人を見送って、先ほどを少し振り返る。 ……尚の言葉で、なんであんな絡み方をされたのかはわかった。 でも、僕にとっては美結をけなされたことに変わりはない。 優しく接するなんて、もう出来そうにない。 これからはせめて、同級生として当たり障りなく接するのが精いっぱいだ。