「えっと……背は美結より少し高いくらいで、ショートカットなんだけど可愛い感じで、猫瞳で、あ、あと尚のこと『尚くん』って呼んでた」 ……尚くん? おかしいな。僕らの後輩はみんな、年上のことは『先輩』って呼んでいたはずだけど……。 あ。 「想……」 不安げな瞳で見上げて来た美結に肯く。 たぶん、美結も僕と同じところに思い当っているんだろう。 「新垣。そいつ、女子の制服だったんだよな?」 「うん」 「竹刀の袋持ってなかった?」