「いやー、想の友達は楽しい子ばっかだねー」

「んで、何しにきたの」

混乱が一応落ち着いた僕は、何故か兄さんと一緒に帰路を歩いていた。

「んー? 一応確認したくてさ。この前は美結いたから話しにくくて」

「なにを?」

「想は――美結のこと好きなんだよね? ……あ、そこまで照れられると僕が困るんだけど……」

「あ、う、うん……大好き、です……」

って、兄さんは僕に何を確かめに来たんだ? そしてこの人は何を言わせるんだ……。

ふと、兄さんの声が沈んだ。

「……ねえ想、父さんと母さんは、最初は僕と美結を結婚させるつもりだったんだよ?」