ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】


「お、落ち着け想! 尚哉も知ってて黙ってのか⁉」

「先輩が、『僕が言ったってことは忘れるんだよ』って言ったら、からっと忘れてるから言わない方がよかったのかな、って」

「塚原のお兄さんなんのプロなんですか⁉ 催眠術師なんですか⁉」

「想、しっかりしろ!」

そんな……僕、自分で記憶がないうちにそんな刷り込みをされていたなんて……。

「想が震え出したーっ! 尚哉! 笑ってないで助けて!」

「ごめ……っ、やっぱ面白すぎ……っ」

「んじゃ、想行こっか」

「お兄さん! うちの想で遊ばないでください!」

「うちの想は今一番幸せなときなんですから!」

「えー。その言い方、君らも想で遊んでるでしょ?」



僕は瞬時に尚の背中に隠れた。

「想! そいつが一番お前で遊んでるから!」

東輝が叫んだ。

……あ、そうだった。